Meyer Sound Products (M SERIES) MEYER 製品一覧
 






Meyer Sound M3D Line Array Speaker
Line Array Theory (ラインアレイ理論)
ラインアレイは同位相で(一般に同じ音量で)使用される、狭い間隔で直線に配列された発音体エレメントの集合体です。 実際、ラインアレイは音を長距離に到達させなければならないアプリケーションで非常に効果的です。 これは、アレイの長さが音波長と比較して長いところでは、ラインアレイが縦方向の鋭い指向性を生み出すからです。 (ラインアレイの長さが音波長と比較して小さいとき、ラインアレイは事実上 指向性を持ちません)

遠いフィールドから見ると、ラインアレイでの個々のソースからの出力は有効に加算され、1つの音源として機能するように思われます。 図1はこの概念を示しています。 図は遠いフィールドでの2、4、8個の 無指向性のラジエータを0.4m間隔でラインアレイにしたときの周波数特性(リファレンスとして1台のスピーカー特性も示しています)を示しています。 要素の数をそれぞれの2倍にすることでオペレーション全帯域においてそのままの特性で6 dB のレベルが上がることに気付いてください。高域特性は滑らかで、空気による吸収により自然にロールオフしています。


図1 様々な数の音源をラインアレイした時の遠距離での周波数特性
しかし、ニアフィールド(近距離)ではラインアレイの出力は低い周波数においてだけ有効に加算されます。 高域においては、アレイに近いことから、到達距離の差から生じるディレイによりキャンセルが引き起こされ周波数特性上にリップルが現れます。

図2は図1で示した同じラインアレイの近距離での周波数特性を示しています。 それぞれスピーカーの数が2倍になるごとに、高音域のキャンセルがいっそうひどくなり、より低い周波数においてキャンセルが始まることがわかります。 これは音源を2倍にするごとにに6デシベルづつ増加するのではなく、重大な高音域のエネルギーの減少という結果をもたらします。

図2 種々な数の音源からなるラインアレイのニアフィールド周波数特性
この現象は、ニアフィールドから遠方に向かって、アレイからの距離が2倍になるごとにただ3デシベルだけしか音圧レベルが落ちないと一般に言われている、ラインアレイの間違ったコンセプトを説明しています。 現実には、到達距離を2倍にするたびに、遠いフィールドで到達距離の差がほとんど問題ない状態になるまで、ひどいキャンセルを半減しながら高域周波数特性を回復させて行きます。 復活した高域エネルギーは、加算されて測定されるため通常の減衰よりも少なくなります。

これは最適なラインアレイシステムは、破壊的な干渉を最小にするような非常に狭い垂直指向性を持つ高域エレメントを使用するべきであることを示しています。そのようなエレメントの 1つは、それ自身がミニチュアのラインアレイであるリボンドライバーです。 図3は2、4と8個のリボンドライバー(1個の特性はリファレンス)をラインアレイした時のニアフィールド特性です。

図3 様々な数の音源を持つリボンラインアレイのニアフィールド周波数特性
ニアフィールドのリップル(周波数特性上の乱れ)は、リボンの指向性パターンにより効率的にキャンセルが減っていることを示していて、図2のように無指向性のラジエーターの場合ほど激しくありません。 しかしながら、キャンセルはまだ起きています、そしてそれは非常に広い周波数範囲に影響を与えています。 したがってリボンの垂直指向性が非常に狭いのにも関わらず、ニアフィールドの特性は改善されません。

この論議は、実際のアプリケーションでラインアレイシステムは、狙うべきサービスエリアが遠方のフィールドという時に使われるべきであるという理由を例証しています。 ニアフィールドの座席はそのアプリケーションのために最適化された従来のアレイを使ってカバーすべきです。

M3D Design Guidelines ( M3D デザインガイドライン)
Arraying (アレイ)
M3D は最高16台のキャビネットを直線的に吊るか、あるいは地上に積み重ねることができます。より広いカバーエリアのために複数の縦アレイを水平にアレイすることもできます。 水平方向にアレイするときは50° から90°の角度 で、お互いのキャビネットの後の角をできるだけ近づけて(実際にはスピーカーの角が接触するように)アレイします。
M3D の理想的なアプリケーションは直線的なラインアレイで、遠方をカバーします。 従来からのMeyer Sound セルフパワードシリーズシステムを 、このM3D アレイの下に吊るか地上に積み重ねて、ニアフィールドをカバーするために使うことができます。 この組み合わせは全エリアをカバーする場合に最適で、高音質をもたらします。
M3DのQuickFlyリギングシステムは、0°から5°まで1°間隔でキャビネットの開き角度を変えることができますので、 縦方向のカバーレッジに合わせて、なだらかなカーブのアレイを作ることができます。 そのときアレイの組み合わせや会場の形状によって、カバーエリア全体を同じサウンドレベルにするために順次レベル差をつけて行く方法を選ぶことができます。また一貫した音質を維持するためにアレイをロングスローとミディアムスローセクションに分けてイコライジングすることもできます。Meyer Sound の新しい MMP (メイヤーマトリックスプロセッサ)は、カーブしたアレイの最も良いパフォーマンスを出すことができます。
se With Subwoofers (サブウーファーとの併用)
Subwoofers とM3D には、Meyer Sound が PSW-6 Cardioid subwoofer(単一指向性サブウーファー)で開発したのと同じ、低域周波数における指向性コントロール技術が使われています。 M3D システムにサブウーファーを加えるとき、 どのようにこの技術が働くか理解しておくことが重要です。
M3D は、PSW-6のようにリアに2本の15インチのコーンドライバーを備えています。 これらのドライバーは周波数に依存するディレイを含む精巧な回路によって、2本のフロントにある2本の15インチドライバーからの後方への回り込みを、広い周波数帯域でキャンセルするよう駆動されます。M3Dはこの効果により35Hzまでの一貫した90°の指向性パターンを作り出します。
この技術はステージ上へ回り込みのコントロールや反響残響等の点で非常に有利になります。しかしそれはまた、通常のアプリケーションでは、従来のサブウーファーとM3Dの間で不適合を生じることになります。 理由は、通常サブウーファーがそれらの帯域で無指向性であるということです。 もしサブウーファーがM3D アレイの近くに置かれた場合、サブウーファー後方への回り込みは必然的にM3Dの重要な周波数帯域のどこかで位相が異なってくるでしょう。 これにより、不要なキャンセレイションにより、高出力時に極端な振幅からドライバー破壊をもたらすこともあります。
Meyer Sound はM3Dのために新しいサブウーファーを開発しました。 M3D-Sub:それは同じ低域の指向性コントロール技術を使用し、M3Dのアレイに接近してラインアレイ状に吊ることができます。 M3D でサブウーファーを使うとき、これは理想的な方法です。代わりにPSW-6を使うこともできます。
限定されたケースですが、例えばM3Dアレイが、地上に積まれたサブウーファーから、15フィート(4.5m)あるいはそれ以上の高さに離れて吊られているような場所では、従来のサブウーファーでも M3Dと一緒に動作するでしょう。
riving M3D Arrays (M3Dの駆動)
ロングスローのために直線アレイとして組み合わされるとき、最高16台のM3D がパラレルで駆動できます。 16台のアレイをパラレルにしたときは約600オームのインピーダンスになり、Meyer Sound LD-1あるいは LD-2ラインドライバー(M3Dシステムから極端に離れない場所に設置した)で駆動できます。 長いケーブルの場合は、ケーブル抵抗によりいくらか信号レベルが落ちるかもしれません。 こういう場合、ラインドライバーのインプットをパラレルにして2つのチャンネルを使い、8台づつ駆動することもできます。
カーブしたアレイではレベル差による音圧分布コントロールやDSPにより低域の指向性をコントロールすることが必要になったりします。 この場合少なくとも一部のキャビネットを分けて別に駆動する必要があるでしょう。 アレイが真っすぐとカーブした部分からなる場合、ストレートな部分でのインプットはパラレルにすることができます。
A Real-Life Example: Zellerbach Hall (実例: Zellerbach ホール)
Zellerbach はカリフォルニア大学バークレー校のキャンパスの上に2014席のコンサートホールです。 それは(セクション参照)1階オーケストラ座席、2階、中2階と3階バルコニーがあります。
最近、Meyer Sound はZellerbachコンサートホールで M3D システムの大規模な試聴テストと測定をしました。 この大きいホールをカバーするために、メイヤーは7台のM3Dラインアレイスピーカーと1台の CQ-1コンサートシリーズスピーカーを4つのセクションからなる1列のアレイに組み合わせ設置しました(具体例参照)
  1. まず2台のM3Dを、ロングスロー用に接近して組み合わせ、11°上向きにし2°の開きで、一番上のバルコニーをカバーしました。
  2. 同様に2台のM3Dを、バルコニーの前部に当たるのを避ける形で、トップの2台の下に5°のスペースを開けて設置し、中二階をカバーしました。
  3. その下の3台のM3Dは、より広い垂直指向性カバーのために5°のスペースを開けて設置し、オーケストラ席の大部分をカバーしました。

CQ-1は、M3D の下に4°のスペースで設置し、別のイコライザーで、席の最も近い列をカバーしました。
レーザー角度計を使用してシステムの角度決めをしました。

このシステムはM3DのQuickFlyリギングシステムが、最適なカバレッジのために柔軟に組み合わせたりロング&ミディアムスローアレイセクションに狙いをつけたりできることも実証しました。
それは同時に、ラインアレイでは理論的に避けられない限界となる至近距離では、他のコンサートシリーズ製品が適合していることも実証しました。
Driving the System (システムの駆動)
Meyer MMPシステムを使い信号を分配しました。MMP(メイヤー Matrix プロセッサ)は、Meyer Sound M3D ラインアレイスピーカーシステムのパフォーマンスを最適化するために特別に設計されたデジタル信号処理システムです(別売。MMPは オプションです。 M3Dラインアレイを操作するためにかならずしも必要ではありません)。
MMPの複数のアウトプットが、ロングスローセクション(一番上の5台のM3D)、ミディアムスローのセクション(最下位の2台のM3D)とCQ-1フロントフィル セクションに、別のドライブ信号を提供しました(接続図参照)。SIMにより、それぞれのカバーエリアに置かれた複数のマイクロホンで測定し、CP-10 パラメトリックイチャンネル別にそれぞれのセクションをイコライジングすることを容易にしました。信号レベルに差をつけることは必要なく、すべてのキャビネットへのドライブレベルは同じでした。
Rigging (吊り金具)

MTG-3Dトッププレートがアレイをステージの真ん中に吊り下げました。 2組のブライダルで(1組が前のピックアップポイントに付けられもう1組が後部のポイント)、MTG-3Dが2台のウィンチにぶら下げられました。 この方法により後方の引き上げ線を必要とせず、2台のウィンチを独立して操作することによって簡単に、アレイを傾けたり狙いを決めたりすることができました
QuickFly 金具の簡単さと有効性を実証し、3人のクルーがおよそ15分で(大規模な試聴後に)アレイを片づけました。 ステージの高さまで下ろされた時、特製のキャスターレールがそれぞれのユニットに取り付けられ、スピーカーを扱ったり動かしたりすることを容易にしました。はずしたハードウェアは、それぞれのスピーカーに設けられたリギングフレームの受けの穴に保管しておくことができます。







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